2009年10月25日
《転載9/24》今月の文芸春秋~十月号
毎月、本屋で買っている雑誌、文芸春秋の記事について。
印象に残ったものを覚え書き程度に。
◆総力特集「政権交代」
「成長戦略」などなくても良い 榊原英資(早稲田大学教授)
これまでの製造業オンリーの産業構造から、農業・サービス業も中核とする産業構造へ転換すること、農業振興策が日本経済を再建する鍵だとする主張。説得力を感じるものの、当面の財源については国債発行でクリアできるとする点については????? 疑問が残るなぁ。
◆「リーマン・ショック」から1年
ウォール街「強欲資本主義」は死なず 神谷秀樹
(ロバーツ・ミタニLLC創業者兼マネージング・ディレクター)
どうでもいいけど、筆者の肩書き長すぎ~!
それはともかく、このレポート読んでみると、100年来の大恐慌がまだ全然終わってない、いや大恐慌の第2波、第3波はこれからだぞという感触が伝わってくる。加えてリーマン・ショックを生き延びたという、モルガン・スタンレー、ゴールドマンといった投資銀行の際限ない浅ましさ、貪欲さにはうんざりする。世界経済を動かすキーパーソンの実態がこれか。最大級の時限爆弾、10兆ドルの財政赤字でアメリカが潰れるのも、マジで時間の問題と思えてくる。
日本についての言及もある。人口減、労働人口減、囲い込まれる資源、重みを増す環境問題、などでこれからの日本経済は「よくてゼロ成長」。将来の経済成長を当てにして借金を重ねても、次の世代に負担を残すだけだ。成長を望むなら、あらゆる部門で技術革新にチャレンジすべきだという主張だが──まったく同感だ。
◆不安な時代の人生読本
一度は田舎に帰って畑を耕そう 養老孟司(解剖学者)
このオピニオンの中で、興味深い指摘があった。
なぜ日本の林業が駄目になったか、その理由についてだ。
よく、外国産の木材が大量に入ってきて、その価格競争に国内の林業が負けたからだと説明されているが、それは違うという。
そもそも国産木材の値段が上がったのは、高度成長期に建材の需要が一気に増え、国内の生産が追いつかなくなったからだ。そこに目をつけたのがアメリカ資本で、日本に圧力をかけて関税を撤廃させ、大量の外国産木材を買わせたのだと。その後、伐採する者のいなくなった日本の森林は回復したが、その資源を有効利用する力をもはや日本の林業は失ってしまった。当初から木材の安定供給が出来ていれば、この問題は避けられたという。
◆大新聞が潰れる日
佐々木俊尚(ジャーナリスト)
また、とんでもない時代になったもんだ。マイナス139億円の大赤字企業に転落した朝日をはじめ、日経、毎日、読売といつた大新聞で、社員や記者の大量リストラが進行中。それでも数年後には、破綻する全国紙が出てくるらしい。千人以上の失業者が発生するが、転職の受け皿はそんな簡単には見つからない。新聞のネット化が進めば記者の給料は今の2/3から半分に。まったく不景気な話ばっかりだ。
と、色々と関心をそそられる記事があったけど、機会があればまた続きを。
印象に残ったものを覚え書き程度に。
◆総力特集「政権交代」
「成長戦略」などなくても良い 榊原英資(早稲田大学教授)
これまでの製造業オンリーの産業構造から、農業・サービス業も中核とする産業構造へ転換すること、農業振興策が日本経済を再建する鍵だとする主張。説得力を感じるものの、当面の財源については国債発行でクリアできるとする点については????? 疑問が残るなぁ。
◆「リーマン・ショック」から1年
ウォール街「強欲資本主義」は死なず 神谷秀樹
(ロバーツ・ミタニLLC創業者兼マネージング・ディレクター)
どうでもいいけど、筆者の肩書き長すぎ~!
それはともかく、このレポート読んでみると、100年来の大恐慌がまだ全然終わってない、いや大恐慌の第2波、第3波はこれからだぞという感触が伝わってくる。加えてリーマン・ショックを生き延びたという、モルガン・スタンレー、ゴールドマンといった投資銀行の際限ない浅ましさ、貪欲さにはうんざりする。世界経済を動かすキーパーソンの実態がこれか。最大級の時限爆弾、10兆ドルの財政赤字でアメリカが潰れるのも、マジで時間の問題と思えてくる。
日本についての言及もある。人口減、労働人口減、囲い込まれる資源、重みを増す環境問題、などでこれからの日本経済は「よくてゼロ成長」。将来の経済成長を当てにして借金を重ねても、次の世代に負担を残すだけだ。成長を望むなら、あらゆる部門で技術革新にチャレンジすべきだという主張だが──まったく同感だ。
◆不安な時代の人生読本
一度は田舎に帰って畑を耕そう 養老孟司(解剖学者)
このオピニオンの中で、興味深い指摘があった。
なぜ日本の林業が駄目になったか、その理由についてだ。
よく、外国産の木材が大量に入ってきて、その価格競争に国内の林業が負けたからだと説明されているが、それは違うという。
そもそも国産木材の値段が上がったのは、高度成長期に建材の需要が一気に増え、国内の生産が追いつかなくなったからだ。そこに目をつけたのがアメリカ資本で、日本に圧力をかけて関税を撤廃させ、大量の外国産木材を買わせたのだと。その後、伐採する者のいなくなった日本の森林は回復したが、その資源を有効利用する力をもはや日本の林業は失ってしまった。当初から木材の安定供給が出来ていれば、この問題は避けられたという。
◆大新聞が潰れる日
佐々木俊尚(ジャーナリスト)
また、とんでもない時代になったもんだ。マイナス139億円の大赤字企業に転落した朝日をはじめ、日経、毎日、読売といつた大新聞で、社員や記者の大量リストラが進行中。それでも数年後には、破綻する全国紙が出てくるらしい。千人以上の失業者が発生するが、転職の受け皿はそんな簡単には見つからない。新聞のネット化が進めば記者の給料は今の2/3から半分に。まったく不景気な話ばっかりだ。
と、色々と関心をそそられる記事があったけど、機会があればまた続きを。
Posted by 岩崎綾之 at 13:23│Comments(0)
│雑誌記事