2010年07月26日
怪しい芝居が来ますたですよ~観劇『蛇姫様』
実はこれ、千秋楽からもう1週間過ぎちゃった劇の話を思い出しながら書いてます。
7月某日、観に行ったのが劇団唐ゼミの公演で、演目が『蛇姫様 ─わが心の奈蛇』。
へぇ~蛇姫様だってさ。劇の名前からしてなんか怪しい。
で、会場は浅草花屋敷の裏側で、駐車場に張ったテントの芝居小屋建ててやるという‥‥。
テントでやる芝居なら水戸で観た唐組の芝居がそうだったし、新宿梁山泊の芝居もそうだったし。
でも、いざ現場に行ってみて足がすくんじゃったよ。

‥‥な、なにこれ?
そりゃ、この芝居って唐十郎が1970年代に脚本書いた芝居だけどさ。
この芝居小屋って見るからに70年代の風物、怪しい見世物小屋そのものじゃん?
『蛇姫様』ってでっかい文字で、これ見よがしにでかでかと看板出してるし。
おまけに入り口の真上にはケバく彩色した怪しいマネキンのっけちゃってるし。
芝居小屋の周りにはケバすぎ天然色衣装着た厚化粧のねーちゃん達が徘徊しちゃってるし。‥‥え!? 出演者の皆さんですか?
これって日常の風景の中に侵入してきた非日常。
ご近所の人らしき通りすがりのおばちゃんが、
「何でここにこんなものが?」
って雰囲気で立ち止まっちゃってるし。
‥‥お、俺、何でこんなところに来ちゃったの?
‥‥こんな芝居小屋に一歩足を踏み入れたら、俺まで怪しい人達のお仲間になっちゃうじゃん?
そう思って、思わず足がすくんじゃったよ。
あ~でもさ、結局、勇気を振り絞って当日券買って、入っちゃったよテントの中に。
すごいね~、テントの中は人でぎっしり。おまけに後から後からお客さんが入ってくるし。
この暑い最中、こんな怪しい芝居を観に来るなんて、なんて物好きな人間がたくさんいるんだ東京は。
あ、俺は茨城から来てますけどね。
さて肝心の芝居の中味だけど、さすが唐十郎というか。70年代の唐十郎はとっても過激だったんだね~。折りしも70年安保とか学生運動が盛り上がっていた熱い70年代、唐十郎も怪しい芝居をゲリラ上演する危険人物として当局からマークされていたらしく、芝居小屋を機動隊に囲まれながら芝居をやったというエピソードを知っているけど‥‥この内容じゃ、機動隊に囲まれちゃっても不思議はないよ、うんうん。と、納得したりする。だってさぁ~、
「こりゃ差別語だろ?」
とか、
「これ放送禁止用語だろ?」
とか、
「こんなモン舞台の上に乗っけて見せちゃっていいの?」
とかいうシーンがぞ~ろぞろ出てくるし。だって舞台の上でケバい姉ちゃんがドス振り回すわ(模造刀だけど)血が出るわ(血糊だけど)、おまけに天下のNHKまでネタにしちゃってるし。
こんな芝居、絶対にテレビ放映は無理だぁーっ!!!!
うん、それだけは言える。
でも俺的には大満足。
観て良かったよ。
いや当時、金に困っててさ~。
この芝居、観に行くかどうか最後まで悩んだけどさ~。
今じゃ人生の宝物をプレゼントされたような気分。
次に再演がある時も、また観に行くかもね。
あと、この手の芝居じゃいつものことだけど、芝居の最初にアナウンスがある。
「水が飛んで来るのでご注意ください。自分の身は自分でお守りください」
以前に見た新宿梁山泊の芝居だって、舞台の上に池作って役者がそこへ飛び込んだりとか、過激なことやってくれちゃってるけどさ。
でも、この芝居に限って言えば、水の飛ばし方がおっそろしく下品だっ!!!!
あ、でもお客さんは笑って観てたようだし。途中で怒って帰っちゃった人もいなかったようだし。
上演時間3時間もの大作だったので、芝居が終わったのは夜の9時過ぎだ。芝居小屋のマネキンが照明の中に浮かびあがっているのを見て、お客さん達が面白がって携帯でパチパチ写真撮ってる。俺も調子に載って、蛇姫様のマネキンちゃんをデジカメで‥‥パチッ。

写真で見てもやっぱり怪しい。
‥‥いいのか、こんなのブログにのっけちゃって。
付け足し。
舞台の写真は唐ゼミのブログに載ってるんで、参考までに。
フラッシュなしの撮影のようで、全体的に暗めの感じだけど、実際に肉眼で観た舞台はもっと明るく感じたね。
http://redg.info/~karazemi/log/
http://www.karazemi.com/
7月某日、観に行ったのが劇団唐ゼミの公演で、演目が『蛇姫様 ─わが心の奈蛇』。
へぇ~蛇姫様だってさ。劇の名前からしてなんか怪しい。
で、会場は浅草花屋敷の裏側で、駐車場に張ったテントの芝居小屋建ててやるという‥‥。
テントでやる芝居なら水戸で観た唐組の芝居がそうだったし、新宿梁山泊の芝居もそうだったし。
でも、いざ現場に行ってみて足がすくんじゃったよ。
‥‥な、なにこれ?
そりゃ、この芝居って唐十郎が1970年代に脚本書いた芝居だけどさ。
この芝居小屋って見るからに70年代の風物、怪しい見世物小屋そのものじゃん?
『蛇姫様』ってでっかい文字で、これ見よがしにでかでかと看板出してるし。
おまけに入り口の真上にはケバく彩色した怪しいマネキンのっけちゃってるし。
芝居小屋の周りにはケバすぎ天然色衣装着た厚化粧のねーちゃん達が徘徊しちゃってるし。‥‥え!? 出演者の皆さんですか?
これって日常の風景の中に侵入してきた非日常。
ご近所の人らしき通りすがりのおばちゃんが、
「何でここにこんなものが?」
って雰囲気で立ち止まっちゃってるし。
‥‥お、俺、何でこんなところに来ちゃったの?
‥‥こんな芝居小屋に一歩足を踏み入れたら、俺まで怪しい人達のお仲間になっちゃうじゃん?
そう思って、思わず足がすくんじゃったよ。
あ~でもさ、結局、勇気を振り絞って当日券買って、入っちゃったよテントの中に。
すごいね~、テントの中は人でぎっしり。おまけに後から後からお客さんが入ってくるし。
この暑い最中、こんな怪しい芝居を観に来るなんて、なんて物好きな人間がたくさんいるんだ東京は。
あ、俺は茨城から来てますけどね。
さて肝心の芝居の中味だけど、さすが唐十郎というか。70年代の唐十郎はとっても過激だったんだね~。折りしも70年安保とか学生運動が盛り上がっていた熱い70年代、唐十郎も怪しい芝居をゲリラ上演する危険人物として当局からマークされていたらしく、芝居小屋を機動隊に囲まれながら芝居をやったというエピソードを知っているけど‥‥この内容じゃ、機動隊に囲まれちゃっても不思議はないよ、うんうん。と、納得したりする。だってさぁ~、
「こりゃ差別語だろ?」
とか、
「これ放送禁止用語だろ?」
とか、
「こんなモン舞台の上に乗っけて見せちゃっていいの?」
とかいうシーンがぞ~ろぞろ出てくるし。だって舞台の上でケバい姉ちゃんがドス振り回すわ(模造刀だけど)血が出るわ(血糊だけど)、おまけに天下のNHKまでネタにしちゃってるし。
こんな芝居、絶対にテレビ放映は無理だぁーっ!!!!
うん、それだけは言える。
でも俺的には大満足。
観て良かったよ。
いや当時、金に困っててさ~。
この芝居、観に行くかどうか最後まで悩んだけどさ~。
今じゃ人生の宝物をプレゼントされたような気分。
次に再演がある時も、また観に行くかもね。
あと、この手の芝居じゃいつものことだけど、芝居の最初にアナウンスがある。
「水が飛んで来るのでご注意ください。自分の身は自分でお守りください」
以前に見た新宿梁山泊の芝居だって、舞台の上に池作って役者がそこへ飛び込んだりとか、過激なことやってくれちゃってるけどさ。
でも、この芝居に限って言えば、水の飛ばし方がおっそろしく下品だっ!!!!
あ、でもお客さんは笑って観てたようだし。途中で怒って帰っちゃった人もいなかったようだし。
上演時間3時間もの大作だったので、芝居が終わったのは夜の9時過ぎだ。芝居小屋のマネキンが照明の中に浮かびあがっているのを見て、お客さん達が面白がって携帯でパチパチ写真撮ってる。俺も調子に載って、蛇姫様のマネキンちゃんをデジカメで‥‥パチッ。
写真で見てもやっぱり怪しい。
‥‥いいのか、こんなのブログにのっけちゃって。
付け足し。
舞台の写真は唐ゼミのブログに載ってるんで、参考までに。
フラッシュなしの撮影のようで、全体的に暗めの感じだけど、実際に肉眼で観た舞台はもっと明るく感じたね。
http://redg.info/~karazemi/log/
http://www.karazemi.com/
Posted by 岩崎綾之 at 08:09│Comments(1)
│演劇
この記事へのコメント
いつも楽しい観レポ、ありがとうございます
場所が浅草
その辺からもう怪しいです。大衆演劇の木馬館もあり、特別狂言の時は、血糊、水かぶりにドスを使っての剣劇は、当たり前です。いいもの(作品)に出会って良かったですね
テント外観、マネキンだけでも面白さが伝わってきますよ




Posted by 吹雪 at 2010年07月26日 20:37