2010年07月07日
あの女が帰ってきた~観劇『王女メディア』
牝ライオンよりも怪物スキュラよりも恐ろしい、あの女が帰ってきた~っ!!!!
うぎゃああああああああ~っ!!!!!!!!
劇団新和座 第4回公演 王女メディア
http://www.shinwaza.com/
めでたく千秋楽を迎えたそうで、おめでとうございます。
解説しよう。メディアとはエウリピデス作のギリシヤ悲劇で暴れまくる極悪ヒロイン。クレオン王とその娘を惨殺した挙げ句、自分と英雄イアソンとの間に生まれた2人の子供を殺害し、イアソンを破滅に追いやった最悪の悪女なのだ!!!!
いや~ここまでやってくれちゃってると、かえって爽快っていうか。
調べてみると、実はこのメディアにはモデルとなった実在の人物がいたらしい。古代ギリシアの政争に巻き込まれ、対立者からは蛇蝎のように嫌われて非難され糾弾され、悪女メディアとして後世に伝わったんだとか。怖いものの見たさというか、当時のギリシヤ市民は今でいうホラー映画でも観るような気分で、この劇を観に行ったんだろうか?
ま、それはともかく。
私が観に行ったのは7月2日の金曜日。去年、阿佐ヶ谷の小劇場で観て以来、お気に入りの劇になったので、結局今度も観に行った。
冒頭、乳母のモノローグが始まってすぐに「去年よりも迫力が出たな」と感じた。最悪の悪女、メディアの今に至る有様を乳母が一人で語るのだが、紡ぎだされる言葉に熱気を感じる。情念を感じる。このシーンを観ただけで、「今年のメディアは去年よりも楽しませてくれるな」という手ごたえを感じた。
でも、次のシーンにちょっといただけない場面があって。子守り人がメディアの子供2人を籠に乗せてやってくるシーンなのだが、乳母と話をしようとして、その籠を舞台のはじっこの方に置いてしまう。その籠を置く仕草が、何だか野菜の籠か何かを置くように見えてしまった。2人の子供は人形なのだけれど、劇のポイントとなる大切な存在なのだから、ここは舞台中央にでんと置いて、2人で籠の子供をあやしながら乳母と子守り人に話をさせても良かったように思う。
あら捜しはこのくらいにしておこう。細かい突っ込みどころは色々あるんで、あとで新和座の関係者にメールでも送ってみようと思う。mixiやってる方もいることだし。だけれど、私としてはとても満足した。時間を作って観に行って良かったと思う。来年もまた観たくなる。
で、ここから先は批評ではなく、劇を観ながら思ったことを書きます。
メディアってセリフが凄いですね。
「残されたのは一日。でも、このメディアが復讐を果たすには一日あれば充分。この一日で、花嫁と花婿、そして舅であるクレオン、あなたたち三人まとめて残らずあの世に送り込んでやるわ。どうやって、そう。どうやって、ああ、楽しい、ちょっと考えただけで、両手に余るほどのいくつもの方法が次々に思い浮かぶ。どれでやってみましょうね。ああ、ワクワクする。ねえ、みなさん、わたし本当に迷ってしまいますわ。二人の部屋に火をつけてやりましょうか。それとも寝込みを襲って、鋭い刃を突き立ててやりましょうか。いえ、いえ、そんな馬鹿なことはしないわ。だって、家に忍び込んだりすると、まかり間違って掴まったりしないでもない。掴まって、散々馬鹿にされて、挙げ句の果てには殺されてしまう。そんな危険を冒したりはしないわ。絶対安全で、絶対確実な方法があるの。わたしが一番得意とする方法。それは毒薬。これならもう何度も実証済み。一度もしくじったことなどないわ──」
「笹部博司の演劇コレクション ギリシャ悲劇編:01 メディア エウリピデス」より
実は去年の初回公演でメディアのファンになって、文庫本で出てたシナリオを買ってしまいました。
いやほんっとに、メディアってセリフが凄いですね。復讐だの、あの世に送るだの、火をつけるだの、寝込みを襲うだの。しかも相等な長ゼリフ。他のセリフの長さもこんな感じで、登場からラストシーンまで延々としゃべり続けるのだから、たいしたものです。メディア役を演じた、ならりえさんに拍手。
劇のクライマックスというと、やはり全てを失ったイアソンと、子供の亡骸を抱えたメディアとが、向かい合って激しい言葉をぶつけ合うあのシーンでしょう。前回の公演と同じように、メディアは客席の階段に立ってイアソンと対峙するんですが、私が座っていた席がちょうど階段側の隻で、ちょうどすぐ隣がメディアの立ち位置になってしまいました。私は座席に座りながらメディア様の御顔を見上げる形になってしまいましたが、遠くから観ても近くで観ても迫力ありますね~。
ちょっと長くなったんで、今回はこのくらいにします。メディアについてはまた何か書くかもしれません。
うぎゃああああああああ~っ!!!!!!!!
劇団新和座 第4回公演 王女メディア
http://www.shinwaza.com/
めでたく千秋楽を迎えたそうで、おめでとうございます。
解説しよう。メディアとはエウリピデス作のギリシヤ悲劇で暴れまくる極悪ヒロイン。クレオン王とその娘を惨殺した挙げ句、自分と英雄イアソンとの間に生まれた2人の子供を殺害し、イアソンを破滅に追いやった最悪の悪女なのだ!!!!
いや~ここまでやってくれちゃってると、かえって爽快っていうか。
調べてみると、実はこのメディアにはモデルとなった実在の人物がいたらしい。古代ギリシアの政争に巻き込まれ、対立者からは蛇蝎のように嫌われて非難され糾弾され、悪女メディアとして後世に伝わったんだとか。怖いものの見たさというか、当時のギリシヤ市民は今でいうホラー映画でも観るような気分で、この劇を観に行ったんだろうか?
ま、それはともかく。
私が観に行ったのは7月2日の金曜日。去年、阿佐ヶ谷の小劇場で観て以来、お気に入りの劇になったので、結局今度も観に行った。
冒頭、乳母のモノローグが始まってすぐに「去年よりも迫力が出たな」と感じた。最悪の悪女、メディアの今に至る有様を乳母が一人で語るのだが、紡ぎだされる言葉に熱気を感じる。情念を感じる。このシーンを観ただけで、「今年のメディアは去年よりも楽しませてくれるな」という手ごたえを感じた。
でも、次のシーンにちょっといただけない場面があって。子守り人がメディアの子供2人を籠に乗せてやってくるシーンなのだが、乳母と話をしようとして、その籠を舞台のはじっこの方に置いてしまう。その籠を置く仕草が、何だか野菜の籠か何かを置くように見えてしまった。2人の子供は人形なのだけれど、劇のポイントとなる大切な存在なのだから、ここは舞台中央にでんと置いて、2人で籠の子供をあやしながら乳母と子守り人に話をさせても良かったように思う。
あら捜しはこのくらいにしておこう。細かい突っ込みどころは色々あるんで、あとで新和座の関係者にメールでも送ってみようと思う。mixiやってる方もいることだし。だけれど、私としてはとても満足した。時間を作って観に行って良かったと思う。来年もまた観たくなる。
で、ここから先は批評ではなく、劇を観ながら思ったことを書きます。
メディアってセリフが凄いですね。
「残されたのは一日。でも、このメディアが復讐を果たすには一日あれば充分。この一日で、花嫁と花婿、そして舅であるクレオン、あなたたち三人まとめて残らずあの世に送り込んでやるわ。どうやって、そう。どうやって、ああ、楽しい、ちょっと考えただけで、両手に余るほどのいくつもの方法が次々に思い浮かぶ。どれでやってみましょうね。ああ、ワクワクする。ねえ、みなさん、わたし本当に迷ってしまいますわ。二人の部屋に火をつけてやりましょうか。それとも寝込みを襲って、鋭い刃を突き立ててやりましょうか。いえ、いえ、そんな馬鹿なことはしないわ。だって、家に忍び込んだりすると、まかり間違って掴まったりしないでもない。掴まって、散々馬鹿にされて、挙げ句の果てには殺されてしまう。そんな危険を冒したりはしないわ。絶対安全で、絶対確実な方法があるの。わたしが一番得意とする方法。それは毒薬。これならもう何度も実証済み。一度もしくじったことなどないわ──」
「笹部博司の演劇コレクション ギリシャ悲劇編:01 メディア エウリピデス」より
実は去年の初回公演でメディアのファンになって、文庫本で出てたシナリオを買ってしまいました。
いやほんっとに、メディアってセリフが凄いですね。復讐だの、あの世に送るだの、火をつけるだの、寝込みを襲うだの。しかも相等な長ゼリフ。他のセリフの長さもこんな感じで、登場からラストシーンまで延々としゃべり続けるのだから、たいしたものです。メディア役を演じた、ならりえさんに拍手。
劇のクライマックスというと、やはり全てを失ったイアソンと、子供の亡骸を抱えたメディアとが、向かい合って激しい言葉をぶつけ合うあのシーンでしょう。前回の公演と同じように、メディアは客席の階段に立ってイアソンと対峙するんですが、私が座っていた席がちょうど階段側の隻で、ちょうどすぐ隣がメディアの立ち位置になってしまいました。私は座席に座りながらメディア様の御顔を見上げる形になってしまいましたが、遠くから観ても近くで観ても迫力ありますね~。
ちょっと長くなったんで、今回はこのくらいにします。メディアについてはまた何か書くかもしれません。
2009年11月15日
観劇:劇団新和座第3回公演『エレクトラ』の続き
以前の日記にも書いたけど、しつこくその続きだ。前回、ダブルキャストのことを書けなかったので、そのことについて書いておく。
10月31日、『エレクトラ』の公演で面白いと思ったのは、午後2時からの回と午後7時からの回で、ヒーロー・ヒロイン・敵役を別々の役者が演じていることだ。
エレクトラ(ヒロイン) ならりえ/今松くるみ
オレステス(ヒーロー) 北村空/古川康史
アイギストス(悪役) 古川康史/北村空
と、こうなる。先にも書いたがエレクトラ@ならりえは動、エレクトラ@今松くるみは静。私の感想としてはエレクトラ@今松くるみバージョンの方が高い完成度に見えたわけだが、だからってエレクトラ@ならりえがエレクトラ@今松くるみのように演じればいいというわけではない。
たとえば体格。舞台を観ればお判りのようにエレクトラ@ならりえは長身で、恐らく女性陣の中では最も背丈があるのではなかろうか。対するエレクトラ@今松くるみは標準的な背丈、どちらかといえば小柄な感じもする。この体格というものは本人の努力で変えたりすることはまず不可能だが、舞台効果のことを考えれば重要な要素だ。体格が違うだけで、立っているだけで威風堂々とした頼りがいのある人物に見えたり、逆に思わず寄り添ってあげたくなるいじらしい人物に見えたりする。その点を考えればエレクトラ@今松くるみが”静”の演出だったのは正解。逆にエレクトラ@ならりえだが、『王女メディア』や『ひばり』ではあの堂堂とした存在感が舞台の上で映えていたのに、今回は色々とちぐはぐな点が目立ったのが残念だった。いかにしてあの堂々とした存在感を舞台の上で生かしきるか、今後の上演に期待しよう。
面白いのはヒーロー・オレステスと悪役・アイギストスの役者が先の回と後の回とで入れ替わっていることで、どちらの演技も満足すべき水準に達して見える。演じる役者も体格においては対照的で、オレステス&アイギストス@古川康史は大柄、対するオレステス&アイギストス@北村空は小柄だ。が、どちらもヒーローをやる時はかっこよく演じている。観ていて気持ちがいい。
あえて欲を言うならば、悪役を演じる時の凄みが欲しい。とはいえ、いつでも平気で人を殺せそうな、殺気や狂気を放つ人物を演じるのは難しいものだと思う。アイギストス@古川康史は体格が堂々としているだけに、それだけで威圧感を放てるのが強みだ。小柄なアイギストス@北村空だと、目の下に隈を入れた悪人面のメイクをしたりと工夫はしているものの、体格の点では迫力負けするのが難しいところだ。しかし小柄な体格の役者に凄みのある悪役は無理かというとそうでもなく。たとえば映画『ダークナイト』で故ヒース・レジャーが演じた悪役ジョーカー、あの小柄なキャラがスクリーンから振りまく狂気は凄まじかった。ただ立っているだけで鬼気迫る戦慄を覚えるほどだ。とはいえ人間の暗黒面を体現するようなキャラは、演じる側にとってもリスクを伴うという話は色々と聞いているし、ダークサイドの演技にのめりこみすぎて実生活が破綻しても困るわけだが。これは今後の課題ということで、人生をダメにしない程度にがんばってくださいとエールを送ろう。
10月31日、『エレクトラ』の公演で面白いと思ったのは、午後2時からの回と午後7時からの回で、ヒーロー・ヒロイン・敵役を別々の役者が演じていることだ。
エレクトラ(ヒロイン) ならりえ/今松くるみ
オレステス(ヒーロー) 北村空/古川康史
アイギストス(悪役) 古川康史/北村空
と、こうなる。先にも書いたがエレクトラ@ならりえは動、エレクトラ@今松くるみは静。私の感想としてはエレクトラ@今松くるみバージョンの方が高い完成度に見えたわけだが、だからってエレクトラ@ならりえがエレクトラ@今松くるみのように演じればいいというわけではない。
たとえば体格。舞台を観ればお判りのようにエレクトラ@ならりえは長身で、恐らく女性陣の中では最も背丈があるのではなかろうか。対するエレクトラ@今松くるみは標準的な背丈、どちらかといえば小柄な感じもする。この体格というものは本人の努力で変えたりすることはまず不可能だが、舞台効果のことを考えれば重要な要素だ。体格が違うだけで、立っているだけで威風堂々とした頼りがいのある人物に見えたり、逆に思わず寄り添ってあげたくなるいじらしい人物に見えたりする。その点を考えればエレクトラ@今松くるみが”静”の演出だったのは正解。逆にエレクトラ@ならりえだが、『王女メディア』や『ひばり』ではあの堂堂とした存在感が舞台の上で映えていたのに、今回は色々とちぐはぐな点が目立ったのが残念だった。いかにしてあの堂々とした存在感を舞台の上で生かしきるか、今後の上演に期待しよう。
面白いのはヒーロー・オレステスと悪役・アイギストスの役者が先の回と後の回とで入れ替わっていることで、どちらの演技も満足すべき水準に達して見える。演じる役者も体格においては対照的で、オレステス&アイギストス@古川康史は大柄、対するオレステス&アイギストス@北村空は小柄だ。が、どちらもヒーローをやる時はかっこよく演じている。観ていて気持ちがいい。
あえて欲を言うならば、悪役を演じる時の凄みが欲しい。とはいえ、いつでも平気で人を殺せそうな、殺気や狂気を放つ人物を演じるのは難しいものだと思う。アイギストス@古川康史は体格が堂々としているだけに、それだけで威圧感を放てるのが強みだ。小柄なアイギストス@北村空だと、目の下に隈を入れた悪人面のメイクをしたりと工夫はしているものの、体格の点では迫力負けするのが難しいところだ。しかし小柄な体格の役者に凄みのある悪役は無理かというとそうでもなく。たとえば映画『ダークナイト』で故ヒース・レジャーが演じた悪役ジョーカー、あの小柄なキャラがスクリーンから振りまく狂気は凄まじかった。ただ立っているだけで鬼気迫る戦慄を覚えるほどだ。とはいえ人間の暗黒面を体現するようなキャラは、演じる側にとってもリスクを伴うという話は色々と聞いているし、ダークサイドの演技にのめりこみすぎて実生活が破綻しても困るわけだが。これは今後の課題ということで、人生をダメにしない程度にがんばってくださいとエールを送ろう。
2009年11月15日
百景社の『赤ずきん』観てきました
前から気になっていて、いつか観よう観ようと思いながらなかなか観にいけなかった、地元つくば市の劇団・百景社。その劇を11月3日、初めて観ることができた。演目は『赤ずきん』、上演場所は筑波山の麓、神郡の田井ミュージアム。自宅から自転車に乗っていくと、結構遠いけれど、それでも2時間ちょっとで着いた。ここは以前にも、ちょっとしたイベントがあって訪れたことがあるし。
道の途中で目にした筑波山がすごく壮大に見えて感動した。思わずデジカメで写真撮影。ちょっと風があって、次々と飛んでくるちぎれ雲が山肌に影を落としていくシーン、普段はなかなか見られない。
さて『赤ずきん』の内容だが、パンフレットに『原作:ペロー童話/グリム童話』と書いてあるから、これはもしや赤ずきんが狼に食われるペロー・バージョンを忠実に舞台化したのかと期待して行ったら、いやぁ見事に期待に応えてくれましたよ百景社。シナリオも原作を色々と脚色していて、のっけからベッドで寝ているはずのお婆さんが、椅子に座って居眠りしていたり。で、赤ずきんがどうなるかというと‥‥ネタバレになるから詳しくは書かないけど、いちおうはハッピーエンドだ。とにかくシュールでブラックで笑える赤ずきん。『狼の足』さんの演技に拍手。上演時間はたったの45分かそこらだったけど、役者の演技とか計算され尽くされていて、ここまで見せてくれて1000円のチケット代はとってもお徳。百景社、病み付きになりそうだ~。
2009年11月01日
観劇:劇団新和座第3回公演『エレクトラ』
困ったぞ。俺の脳には演劇学校の講師の長谷川さんが常駐しちゃってる。
今年の5月から9月にかけて、水戸の演学でハードに絞られて、何度も何度も延々と演技にダメ出しされる時間の中にいたせいで、今もって思考パターンがあの時のまんまだ。そんなわけで10月31日のハロウィンの日、東京・阿佐ヶ谷のかもめ座まで行って、劇団新和座の公演『エレクトラ』観てる時でさえも、俺の脳内で長谷川さんがやたらとダメ出ししてくれる。
「違う、動きすぎだ」
「違う、どこにフォーカスがあるのか分からない」
「違う、台詞を喋ってるだけで体が演技していない」
「違う、それじゃ何言ってるか分からない」
「そこの立ち位置、そんなに相手と距離が離れてていいの?」
「台詞、噛んだね」
「やり直し」
下手に演劇の世界に足突っ込んでると、こういう弊害もあるわけで。
どうするかな~? ダメ出しといっても俺の主観なわけだから、他所の劇団にまで勝手にダメ出ししたら難癖つけてるように受け止められるかもな~。
とか、最初は悩んだのだけれど。
でも新和座のパンフ見たら、かもめ座芸術監督・武藤賀洋さんの言葉が載っている。
──なにぶん、まだまだこれからも研鑽を続けて参る身。皆様の叱咤激励が明日の私どもの糧となります。
と、書いてある。
そうか、叱咤激励されると励みになるという書きっぷりだし、ならば多少きつ目に批評しても大丈夫だろう。
そういうことで以下の文は、俺としてはどうにも譲れない点を批評っぽくまとめてみたものだ。
《1》エレクトラのココがヘン?
今回はダブルキャストということで、午後2時と午後7時の2回の上演で、次の役を別々の役者が演じている。
エレクトラ(ヒロイン) ならりえ/今松くるみ
オレステス(ヒーロー) 北村空/古川康史
アイギストス(悪役) 古川康史/北村空
先の上演と後の上演で、ヒーローと悪役の役者が入れ替わるというのが面白い。
全体的な印象では、先の上演は役者の動きが多くて動的。後の上演は静止したポーズでの演技が目立ち静的な感じがした。そして単刀直入に言えば、後の上演の方が先の上演よりもずっと完成度が高く見えた。逆の言い方をすれば、先の上演では色々と粗が目立った。私は水戸の演劇学校でプロの演劇講師から演技指導を受けた経験があり、それで余計に厳しい見方になってしまうのかもしれない。皮肉な言い方になってしまうかもしれないが、今回の2回の上演は演劇を学ぶ教科書に載せるのに相応しい実例とも言えるんじゃないか? そう思った。2時の回は『よくない例』として。7時の回は『よい例』として。
2時の回の難点のうち、ひときわ目立つものを教科書的に取り上げるならば、次のようになるだろう。
【1】エレクトラが動きすぎ
前半、コロスとの会話のシーンで舞台を縦横に大きく動き回っているが、動いている割にはエレクトラの意識がどこに向かっているのかが分からない。鬱屈した思い、苛立ちの表現と察せられるが、セリフの喋り方がずっと同じトーンに聞こえ、動き方も同じ歩調で絶え間なく動き回り続けているから、オーバーアクションで落ち着かない印象になる。見る側としては、「この女はこんなに思いつめているのか」ではなく、「なんでこの女はこんなに落ち着きが無く動き回っているんだ?」という印象を持ってしまう。
【2】エレクトラとクリュタイメストラの関係って何?
クリュタイメストラはエレクトラの妹。その彼女が登場してエレクトラとやり合うシーンを見て、「この2人って仲が悪くていがみ合ってる姉と妹なの?」と思ってしまったが、その後に2人で身を寄せ合って抱き合うシーンが続き、「え? この2人って仲がいいの? じゃあ、さっきのいがみ合いは何?」と思ってしまった。セリフだけを読めば、もう顔も見たくないだの、悪口にしか聞こえないセリフだらけなのだが、感情表現がセリフに引きずられすぎているようだ。セリフには書かれていない行間を読むなら、この姉妹は互いを思いやっているにも係らず、極限状態に置かれているが故に互いを非難する言葉を投げつけあうまでに追い込まれている。言葉ではそうだけれど、本当は仲良くしていたいのだ。どちらもお互いを失いたくないのだ。そのことをセリフ以外の演技、たとえば目線の合わせ方や、翳り・憂い・悲しみを帯びた声色、体をどこまで親密に近づけるかで表現しなければいけないのだが、そういった掘り下げが不十分なので、我を張っていがみ合っているだけの姉妹に見えてしまう。
【3】本当に人を殺しそうな女は派手に動き回らない
このご時世ではいい例えとは言えないが、ナイフを持って今にも人を殺しそうな人間というのを、舞台の上でどう演じるべきか? とにかくナイフを振り回して、最初の登場から派手に舞台を走り回って叫んで暴れてみせればいいか? いいや、そうではない。観客は最初のうちドキッとするだろうが。同じシーンが延々と続けば飽きてくる。舞台への集中が持続しなくなる。いくら役者が奇声を張り上げ、手足をばたばた動かそうと、そればっかりでは観る側はしらけてくる。
逆に、ナイフを持った人間が全身に力をみなぎらせ、険しい顔で殺気立った目線で相手をにらみつけ、じっと立っていたら? あるいはじりじりと近づいてきたら? 逆に観客はハラハラドギドキする。この男がナイフで襲いかかるのは今か今かと。ところがこの男がポーズはそのままでニヤリと笑いを浮かべたら? その表情の変化だけで観客は驚くだろう。一体、この男の心に何の変化が起きたんだ? だが手にナイフは握られたまま。次に何が起きるか分からない。自然と意識は舞台に集中する。──というように、上手い演技というのは動と静、序破急のテンポで緊張感を高め、巧みに観客の意識を舞台に集中させていくものだ。
エレクトラは、今にも人を殺しかねない女。その女がバタバタと動いてばかりでは、その女の存在自体が安っぽく見えてしまう。ここは動きを抑える──というよりも、動かずにいることで緊張感を高まらせ、動く時には緊張から爆発に転じるように一気に動く、というように、どこで動きどこで止まるかということを丹念に計算すべきだろう。
‥‥と、ここまで長く書いたが、まだまだ書き足りないことがあるんで、たぶん続きをまた書く。
今年の5月から9月にかけて、水戸の演学でハードに絞られて、何度も何度も延々と演技にダメ出しされる時間の中にいたせいで、今もって思考パターンがあの時のまんまだ。そんなわけで10月31日のハロウィンの日、東京・阿佐ヶ谷のかもめ座まで行って、劇団新和座の公演『エレクトラ』観てる時でさえも、俺の脳内で長谷川さんがやたらとダメ出ししてくれる。
「違う、動きすぎだ」
「違う、どこにフォーカスがあるのか分からない」
「違う、台詞を喋ってるだけで体が演技していない」
「違う、それじゃ何言ってるか分からない」
「そこの立ち位置、そんなに相手と距離が離れてていいの?」
「台詞、噛んだね」
「やり直し」
下手に演劇の世界に足突っ込んでると、こういう弊害もあるわけで。
どうするかな~? ダメ出しといっても俺の主観なわけだから、他所の劇団にまで勝手にダメ出ししたら難癖つけてるように受け止められるかもな~。
とか、最初は悩んだのだけれど。
でも新和座のパンフ見たら、かもめ座芸術監督・武藤賀洋さんの言葉が載っている。
──なにぶん、まだまだこれからも研鑽を続けて参る身。皆様の叱咤激励が明日の私どもの糧となります。
と、書いてある。
そうか、叱咤激励されると励みになるという書きっぷりだし、ならば多少きつ目に批評しても大丈夫だろう。
そういうことで以下の文は、俺としてはどうにも譲れない点を批評っぽくまとめてみたものだ。
《1》エレクトラのココがヘン?
今回はダブルキャストということで、午後2時と午後7時の2回の上演で、次の役を別々の役者が演じている。
エレクトラ(ヒロイン) ならりえ/今松くるみ
オレステス(ヒーロー) 北村空/古川康史
アイギストス(悪役) 古川康史/北村空
先の上演と後の上演で、ヒーローと悪役の役者が入れ替わるというのが面白い。
全体的な印象では、先の上演は役者の動きが多くて動的。後の上演は静止したポーズでの演技が目立ち静的な感じがした。そして単刀直入に言えば、後の上演の方が先の上演よりもずっと完成度が高く見えた。逆の言い方をすれば、先の上演では色々と粗が目立った。私は水戸の演劇学校でプロの演劇講師から演技指導を受けた経験があり、それで余計に厳しい見方になってしまうのかもしれない。皮肉な言い方になってしまうかもしれないが、今回の2回の上演は演劇を学ぶ教科書に載せるのに相応しい実例とも言えるんじゃないか? そう思った。2時の回は『よくない例』として。7時の回は『よい例』として。
2時の回の難点のうち、ひときわ目立つものを教科書的に取り上げるならば、次のようになるだろう。
【1】エレクトラが動きすぎ
前半、コロスとの会話のシーンで舞台を縦横に大きく動き回っているが、動いている割にはエレクトラの意識がどこに向かっているのかが分からない。鬱屈した思い、苛立ちの表現と察せられるが、セリフの喋り方がずっと同じトーンに聞こえ、動き方も同じ歩調で絶え間なく動き回り続けているから、オーバーアクションで落ち着かない印象になる。見る側としては、「この女はこんなに思いつめているのか」ではなく、「なんでこの女はこんなに落ち着きが無く動き回っているんだ?」という印象を持ってしまう。
【2】エレクトラとクリュタイメストラの関係って何?
クリュタイメストラはエレクトラの妹。その彼女が登場してエレクトラとやり合うシーンを見て、「この2人って仲が悪くていがみ合ってる姉と妹なの?」と思ってしまったが、その後に2人で身を寄せ合って抱き合うシーンが続き、「え? この2人って仲がいいの? じゃあ、さっきのいがみ合いは何?」と思ってしまった。セリフだけを読めば、もう顔も見たくないだの、悪口にしか聞こえないセリフだらけなのだが、感情表現がセリフに引きずられすぎているようだ。セリフには書かれていない行間を読むなら、この姉妹は互いを思いやっているにも係らず、極限状態に置かれているが故に互いを非難する言葉を投げつけあうまでに追い込まれている。言葉ではそうだけれど、本当は仲良くしていたいのだ。どちらもお互いを失いたくないのだ。そのことをセリフ以外の演技、たとえば目線の合わせ方や、翳り・憂い・悲しみを帯びた声色、体をどこまで親密に近づけるかで表現しなければいけないのだが、そういった掘り下げが不十分なので、我を張っていがみ合っているだけの姉妹に見えてしまう。
【3】本当に人を殺しそうな女は派手に動き回らない
このご時世ではいい例えとは言えないが、ナイフを持って今にも人を殺しそうな人間というのを、舞台の上でどう演じるべきか? とにかくナイフを振り回して、最初の登場から派手に舞台を走り回って叫んで暴れてみせればいいか? いいや、そうではない。観客は最初のうちドキッとするだろうが。同じシーンが延々と続けば飽きてくる。舞台への集中が持続しなくなる。いくら役者が奇声を張り上げ、手足をばたばた動かそうと、そればっかりでは観る側はしらけてくる。
逆に、ナイフを持った人間が全身に力をみなぎらせ、険しい顔で殺気立った目線で相手をにらみつけ、じっと立っていたら? あるいはじりじりと近づいてきたら? 逆に観客はハラハラドギドキする。この男がナイフで襲いかかるのは今か今かと。ところがこの男がポーズはそのままでニヤリと笑いを浮かべたら? その表情の変化だけで観客は驚くだろう。一体、この男の心に何の変化が起きたんだ? だが手にナイフは握られたまま。次に何が起きるか分からない。自然と意識は舞台に集中する。──というように、上手い演技というのは動と静、序破急のテンポで緊張感を高め、巧みに観客の意識を舞台に集中させていくものだ。
エレクトラは、今にも人を殺しかねない女。その女がバタバタと動いてばかりでは、その女の存在自体が安っぽく見えてしまう。ここは動きを抑える──というよりも、動かずにいることで緊張感を高まらせ、動く時には緊張から爆発に転じるように一気に動く、というように、どこで動きどこで止まるかということを丹念に計算すべきだろう。
‥‥と、ここまで長く書いたが、まだまだ書き足りないことがあるんで、たぶん続きをまた書く。
2009年10月27日
劇団『わらび座』要チェックだね
ここ最近集めたビラやチラシやフライヤーを整理していたら、ここの公演案内を見つけた。
手塚治虫生誕80周年記念
ミュージカル『火の鳥』
劇団わらび座
2月6日(土)つくばカピオホール
入場料:全席指定 一律料金 1500円
http://www.warabi.jp/hinotori/
つくばカピオホール近く、公園の案内所に置いてあったチラシだ。
後で色々と調べようと思い、1枚もらっておいたのをすっかり忘れてた。
宝くじ文化公演ということで、料金お安めなのがグー。
劇団のホームページをチェックしてみたけど、
http://www.warabi.jp/
がめつい商業主義に走ることなく、地道に手堅くやっている劇団のようだ。少なくともそういう雰囲気は感じる。
劇団の理念についても、はっきり打ち出している点は好感が持てる。
http://www.warabi.jp/info/
地域振興に力を入れ、地方から文化を発信しようという姿勢は、水戸市民演劇学校・リージョナルシアターと通じるものがある。
でも、不況の波は演劇界にも押し寄せてきいてるようで──。
※ 現在、中途・新卒採用者の募集は行なっておりません。
http://www.warabi.co.jp/bosyu/
──だってさ。
やっぱり不況のせいなんだな。きっと不況のせいだ。うん、絶対そうに決まってる。
が、やっぱり生の舞台を観てみないと、最終的な評価は決まらないね。
いざ舞台を観てみたら、「実はどっチラケでした」なんて可能性も‥‥否定はできない。そうなっては欲しくないけど。
いずれにしろ、この劇団は要チェック。
手塚治虫生誕80周年記念
ミュージカル『火の鳥』
劇団わらび座
2月6日(土)つくばカピオホール
入場料:全席指定 一律料金 1500円
http://www.warabi.jp/hinotori/
つくばカピオホール近く、公園の案内所に置いてあったチラシだ。
後で色々と調べようと思い、1枚もらっておいたのをすっかり忘れてた。
宝くじ文化公演ということで、料金お安めなのがグー。
劇団のホームページをチェックしてみたけど、
http://www.warabi.jp/
がめつい商業主義に走ることなく、地道に手堅くやっている劇団のようだ。少なくともそういう雰囲気は感じる。
劇団の理念についても、はっきり打ち出している点は好感が持てる。
http://www.warabi.jp/info/
地域振興に力を入れ、地方から文化を発信しようという姿勢は、水戸市民演劇学校・リージョナルシアターと通じるものがある。
でも、不況の波は演劇界にも押し寄せてきいてるようで──。
※ 現在、中途・新卒採用者の募集は行なっておりません。
http://www.warabi.co.jp/bosyu/
──だってさ。
やっぱり不況のせいなんだな。きっと不況のせいだ。うん、絶対そうに決まってる。
が、やっぱり生の舞台を観てみないと、最終的な評価は決まらないね。
いざ舞台を観てみたら、「実はどっチラケでした」なんて可能性も‥‥否定はできない。そうなっては欲しくないけど。
いずれにしろ、この劇団は要チェック。
2009年10月25日
《転載10/17》観劇・キミトジャグジー公演『シャングリラ』

上演会場は小美玉市にある四季文化館みの~れ。俺の住処と水戸のちょうど中間あたりにある場所で、水戸まで自転車で行けば片道5時間はかかるけど、その半分だから2時間半で行けるかな? と、思って自転車かっ飛ばして行ったら、2時間40分もかかったよ。

俺が観たのは午後1時からの回で、お客さんの入りは‥‥まあ、そこそこに。でもリピーター多そうだな。入場の案内係やってたお姉さん達の中には、水戸演学で一緒だった子も混じってた。

んで、劇の評価。俺は水戸演学で揉まれに揉まれたせいで、厳しい見方になってしまうな。あ~、キミジャグのメンバーも後で謝ってたけど、出だしの方の暗転シーンでBGMを間違えるという、「こんなの水戸芸術館の舞台じゃ絶対やらねぇぞ!」というミスが発生。他にも、もうちょっと造りこんだ方がいいんじゃないの? もっと見せ方を工夫した方がいいんじゃないの? という点が色々あった。もしも演学の講師やってた長谷川さんが指導したら、いったいどれだダメ出し出るかな~? なんてこと考えながら芝居を観たけれど、基本的なストーリーは悪くはない。鬼気迫る情念を秘めた物語で、俺好み。でも、こういう重い内容を扱うんだったら、中途半端は許されないし、よほど気合い入れて舞台を造りこんでいかないと、観る側にとっては「何だこりゃ?」っていうことになってしまう。
ただしこの『シャングリラ』については、今回の公演だけで終わらせるにはもったいないと思うし、ぜひともリバイバル公演にチャレンジして欲しい。キミトジャグジーの第7回公演『リトルウェッジの魔女』も、リバイバルで最初の上演よりも良くなったという評価を聞いているしね。
個人的に、「こいつはダメ出しだな」と思う点については、後でメンバーにメールで送っておこう。
2009年10月25日
《転載10/16》チケットのおまけ

昨日だか一昨日だかに、劇団キミトジャグジー第九回公演『シャングリラ』のチケット届く。
それと一緒に、鈴のおまけつき。
写真、見てくれ。
これを使えって?
念を込めて鳴らしたら、いろいろ寄ってきそうだぞ~。

2009年10月25日
《転載10/6》観劇『天守物語』
去る10月3日に水戸芸術館まで観に行った『天守物語』について。白鷺城の天守閣に勝手に住み着いちゃった妖怪達と、その天守閣へ足を踏み入れてしまった人間のお話。
劇の詳しい内容についてはこちらをどうぞ。
http://www.arttowermito.or.jp/play/modules/tinyd0/index.php?id=22
劇のチラシ画像はこちらをどうぞ。
http://www.arttowermito.or.jp/play/uploads/img9b0699db9d5722747c80f.jpg
私が入手したチケットは安く手に入るB席で、席は劇場3階の最前列。この席がすごい。だってすぐ目の前にある手すりの高さ、私の太ももの付け根くらいの高さしかないんだもん。座席に降りる階段のすぐ正面が、もう何もない空間。うっかり転んでつんのめったら、そのまま3階下までまっ逆さまじゃないか。かつて演劇学校にいた時、「3階席から人がばらばら降ってくるくらいに舞台を盛り上げよう」なんて、過激な発言かましてくれたお方がいたけど、あれじゃ本当にばらばらと人が振ってきかねないよ。怖ぁ~っ! 正面の手すりが低い分、舞台はよく見えるんだけどさ~。
で、3階席に座って舞台を見ると、チラシにも載ってるあの獅子頭にスポットライトが当たって、そこだけ暗い中にぼおっと明るく照らし出されてるじゃない。その両側には虹を思わせる幕──五色幕って言うそうだけど──がカーブを描いて、獅子頭を両側から挟むように垂れ下がっている。あ、これいい感じっ、雰囲気出てるなって思った。照明が明るくてざわついている客席側とは対照的に、照明落として暗くしてある舞台は、まさに異界って感じ。3階席からの眺めだと、異界と現実界が接しているその場所を見下ろしているような雰囲気になるんだよね。
でも劇が始まると、舞台がすごく明るくなっちゃってね。妖怪変化を扱っているのに、なぜか妖気が弱々しいな~と思って、後でよく考えたら舞台が明るすぎるからか。明るい分、3階席からは主演女優・松坂慶子の胸の谷間がよ~く見えちゃうし‥‥って、そんなとこばっかり見てどーする!? 胸の谷間はさておき、照明明るいから衣装の色は映える。上からの目線だと、艶やかな着物姿で舞台をくるくる動き回る様、特に富姫と亀姫は着物の裾を長く引いているんで、あの動きはとても新鮮に映った。でも色鮮やかで綺麗な分、幽玄さが失われてしまったというか、現実とも幻ともつかない幻想性が弱まってしまったようにも思えるね。
劇が終わった後のトークショーで松坂慶子が話していたけれど、子供連れで観に来た家族みんなが楽しめるような、そういう劇を目指していたそうだ。確かに安心感はあるし、クライマックスの踊りは華やかで楽しかったけれど、妖怪変化には不可欠というべき“怖さ”“おどろおどろしさ”の要素が足りないな。いや松坂慶子が妖気みたいな色気をムンムンに漂わせてくれちゃっても困るけど‥‥何の話だ?
余談だけど、劇が終わって帰る時、近くの人が話している声が聞こえた。
「3階席からだと松坂慶子の胸の谷間がさ~」
な~んだ、みんなにも見えてたんだ。
劇の詳しい内容についてはこちらをどうぞ。
http://www.arttowermito.or.jp/play/modules/tinyd0/index.php?id=22
劇のチラシ画像はこちらをどうぞ。
http://www.arttowermito.or.jp/play/uploads/img9b0699db9d5722747c80f.jpg
私が入手したチケットは安く手に入るB席で、席は劇場3階の最前列。この席がすごい。だってすぐ目の前にある手すりの高さ、私の太ももの付け根くらいの高さしかないんだもん。座席に降りる階段のすぐ正面が、もう何もない空間。うっかり転んでつんのめったら、そのまま3階下までまっ逆さまじゃないか。かつて演劇学校にいた時、「3階席から人がばらばら降ってくるくらいに舞台を盛り上げよう」なんて、過激な発言かましてくれたお方がいたけど、あれじゃ本当にばらばらと人が振ってきかねないよ。怖ぁ~っ! 正面の手すりが低い分、舞台はよく見えるんだけどさ~。
で、3階席に座って舞台を見ると、チラシにも載ってるあの獅子頭にスポットライトが当たって、そこだけ暗い中にぼおっと明るく照らし出されてるじゃない。その両側には虹を思わせる幕──五色幕って言うそうだけど──がカーブを描いて、獅子頭を両側から挟むように垂れ下がっている。あ、これいい感じっ、雰囲気出てるなって思った。照明が明るくてざわついている客席側とは対照的に、照明落として暗くしてある舞台は、まさに異界って感じ。3階席からの眺めだと、異界と現実界が接しているその場所を見下ろしているような雰囲気になるんだよね。
でも劇が始まると、舞台がすごく明るくなっちゃってね。妖怪変化を扱っているのに、なぜか妖気が弱々しいな~と思って、後でよく考えたら舞台が明るすぎるからか。明るい分、3階席からは主演女優・松坂慶子の胸の谷間がよ~く見えちゃうし‥‥って、そんなとこばっかり見てどーする!? 胸の谷間はさておき、照明明るいから衣装の色は映える。上からの目線だと、艶やかな着物姿で舞台をくるくる動き回る様、特に富姫と亀姫は着物の裾を長く引いているんで、あの動きはとても新鮮に映った。でも色鮮やかで綺麗な分、幽玄さが失われてしまったというか、現実とも幻ともつかない幻想性が弱まってしまったようにも思えるね。
劇が終わった後のトークショーで松坂慶子が話していたけれど、子供連れで観に来た家族みんなが楽しめるような、そういう劇を目指していたそうだ。確かに安心感はあるし、クライマックスの踊りは華やかで楽しかったけれど、妖怪変化には不可欠というべき“怖さ”“おどろおどろしさ”の要素が足りないな。いや松坂慶子が妖気みたいな色気をムンムンに漂わせてくれちゃっても困るけど‥‥何の話だ?
余談だけど、劇が終わって帰る時、近くの人が話している声が聞こえた。
「3階席からだと松坂慶子の胸の谷間がさ~」
な~んだ、みんなにも見えてたんだ。
2009年10月25日
《転載9/11》上演時間9時間の演劇マジかよ!?
おいマジかよ~! ホントにやるのかよ~!?
↓これのことだよ、コレ。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/09_coast/index.html
最初に話を聞いたのが、某・演劇学校の楽屋だ。そこに居合わせた演劇関係者の某氏が、
「今度、上演時間9時間の芝居を手伝いに‥‥」
なんて話をしているのを耳にして‥‥はぁ????
話を聞いてもまだ半信半疑。
「それ、何ていうタイトルの劇なんですか?」
質問したけど某氏曰く、
「いや、あまりにも長すぎる劇なもんだから意識がぶっ飛んじゃって、タイトル思い出せません。でも、シアターコクーンで検索すればヒットしますから」
で、言われた通りにネットでググって見たら、ヒットしたよ。
Bunkamura20周年記念特別企画
コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ
第一部:VOYAGE「船出」
第二部:SHIPWRECK「難破」
第三部:SALVAGE「漂着」
誰だ、こんな9時間もかかる芝居をやろうだなんて言い出したヤツは? 演出は世界の蜷川幸雄‥‥って、そりゃどこの世界の話だぁ? 顔写真見たけど、知らねぇジジイだなぁ。しかし上演時間9時間、そんでチケット代が一番安いので3部通し1万5千円だってぇ? 1万5千円も金払って9時間も椅子に座らされて、これで劇がろくでもない代物だったら拷問だぞ。
「それで、1万5千円払って観に行く価値はあるんですか?」
と、質問した俺に、
「いや、自分はまだ稽古場に入ってないし、何も知らないから何とも言えません」
と、某氏は答えてくれたけど、もしかして何か隠してるんじゃないのかぁ!?
とにかくこの9時間の超大作だか超痛い作のことがずっと気になってたんだが、本屋でこれの特集やってる演劇雑誌『シアターガイド10月号』を見つけて、ページ開いたら蜷川氏がインタビューで語ったというこんな言葉が目に飛び込んできた。
「~参加してくれるのは、宝のような人たち。9割の俳優や事務所が断ってきたよ。効率悪いと敬遠されるんだ~」
そりゃ、上演時間9時間だからね~っ!!!!!!!!
いやその、何だかよくわかんないけど、この演出やってるジジイはスゲエぜ! と、驚いた勢いで本買っちまって、余った勢いでサイゼリアに直行し、ピザ食ってワインがぶ飲みしながら雑誌読み始めたら、うわ目の焦点が合わねぇぞ~。
あ~最後に、雑誌に載ってたアドバイスを1つ紹介。劇場には栄養ドリンクを持って行きましょう。休憩時間に1本ずつ。‥‥そこまでして観るのかっ!?
↓これのことだよ、コレ。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/09_coast/index.html
最初に話を聞いたのが、某・演劇学校の楽屋だ。そこに居合わせた演劇関係者の某氏が、
「今度、上演時間9時間の芝居を手伝いに‥‥」
なんて話をしているのを耳にして‥‥はぁ????
話を聞いてもまだ半信半疑。
「それ、何ていうタイトルの劇なんですか?」
質問したけど某氏曰く、
「いや、あまりにも長すぎる劇なもんだから意識がぶっ飛んじゃって、タイトル思い出せません。でも、シアターコクーンで検索すればヒットしますから」
で、言われた通りにネットでググって見たら、ヒットしたよ。
Bunkamura20周年記念特別企画
コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ
第一部:VOYAGE「船出」
第二部:SHIPWRECK「難破」
第三部:SALVAGE「漂着」
誰だ、こんな9時間もかかる芝居をやろうだなんて言い出したヤツは? 演出は世界の蜷川幸雄‥‥って、そりゃどこの世界の話だぁ? 顔写真見たけど、知らねぇジジイだなぁ。しかし上演時間9時間、そんでチケット代が一番安いので3部通し1万5千円だってぇ? 1万5千円も金払って9時間も椅子に座らされて、これで劇がろくでもない代物だったら拷問だぞ。
「それで、1万5千円払って観に行く価値はあるんですか?」
と、質問した俺に、
「いや、自分はまだ稽古場に入ってないし、何も知らないから何とも言えません」
と、某氏は答えてくれたけど、もしかして何か隠してるんじゃないのかぁ!?
とにかくこの9時間の超大作だか超痛い作のことがずっと気になってたんだが、本屋でこれの特集やってる演劇雑誌『シアターガイド10月号』を見つけて、ページ開いたら蜷川氏がインタビューで語ったというこんな言葉が目に飛び込んできた。
「~参加してくれるのは、宝のような人たち。9割の俳優や事務所が断ってきたよ。効率悪いと敬遠されるんだ~」
そりゃ、上演時間9時間だからね~っ!!!!!!!!
いやその、何だかよくわかんないけど、この演出やってるジジイはスゲエぜ! と、驚いた勢いで本買っちまって、余った勢いでサイゼリアに直行し、ピザ食ってワインがぶ飲みしながら雑誌読み始めたら、うわ目の焦点が合わねぇぞ~。
あ~最後に、雑誌に載ってたアドバイスを1つ紹介。劇場には栄養ドリンクを持って行きましょう。休憩時間に1本ずつ。‥‥そこまでして観るのかっ!?
2009年10月25日
《転載8/19》観劇・『ラン・フォー・ユア・ワイフ』観ました
8月15日、第42回水戸市芸術祭・演劇フェスティバル2日目。
劇団OH-NENSによる『ラン・フォー・ユア・ワイフ』を観劇。
【あらすじ】
ジョン・スミス、英国在住。タクシードライバー。平凡な名前。平凡な風貌。どこまでも平凡な毎日を過ごす、どこまでも平凡な男。その男の平凡ではないたった一つの秘密……彼には、最愛の妻が二人いる事!!
【感想】
料金800円で演劇フェスじゃ一番安く見られる劇。OH-NENSなんて全然知らない劇団だし、たいしたことないかもな~って最初は思ってたけど、これが予想外に面白かった。
作者はレイ・クーニー。イギリス人かと思って調べてみたら、やっぱりイギリス人っぽい。そうかやっぱり。だってこの劇、三角関係ネタに同性愛ネタ、ついでに女装ネタ、おまけに警官までおちょくってるし、好きなんだよな~イギリス人ってこ~ゆ~のが。ノリはモンティパイソンとかミスター・ビーンとか、ああいう感じだ。
ストーリー自体はたわいもない。ふとしたきっかけで三角関係が当事者2人にバレそうになって、主人公がゴマカシにゴマカシを重ねるうちに、どんどん事態がボロクソになっていくという。しかし、こんなしょーもないネタばっかりで、よく2時間も引っ張るよな~。観てる間は笑ってばっかりだけど、観終わってから家に帰って思い出して、「あの劇はいったい何だったんだ?」って考え込んでしまうぞ。
あ~私のお気に入りのシーンは、ワイフその1さんが下着姿で寝室からキャーッ!!て叫んで飛び出してくるシーンね。それもご丁寧に2度も。観ていて、ぐらぁ~っときました。もっと観てみたいです。
あ、そういえばパンフに劇団代表の言葉が書いてあって、
「‥‥だって、この作品、今日観ればわかりますが、非常に不道徳ですから。」
だってさ。はい、観ましたよ。否定はしません、おっしゃるとおり非常に不道徳で。
でもパンフの隅っこには、はっきり書いてあるじゃありませんか。
主催
水戸市 水戸市教育委員会
いいんですかぁ~~~~~っ!?!?!?
劇団OH-NENSによる『ラン・フォー・ユア・ワイフ』を観劇。
【あらすじ】
ジョン・スミス、英国在住。タクシードライバー。平凡な名前。平凡な風貌。どこまでも平凡な毎日を過ごす、どこまでも平凡な男。その男の平凡ではないたった一つの秘密……彼には、最愛の妻が二人いる事!!
【感想】
料金800円で演劇フェスじゃ一番安く見られる劇。OH-NENSなんて全然知らない劇団だし、たいしたことないかもな~って最初は思ってたけど、これが予想外に面白かった。
作者はレイ・クーニー。イギリス人かと思って調べてみたら、やっぱりイギリス人っぽい。そうかやっぱり。だってこの劇、三角関係ネタに同性愛ネタ、ついでに女装ネタ、おまけに警官までおちょくってるし、好きなんだよな~イギリス人ってこ~ゆ~のが。ノリはモンティパイソンとかミスター・ビーンとか、ああいう感じだ。
ストーリー自体はたわいもない。ふとしたきっかけで三角関係が当事者2人にバレそうになって、主人公がゴマカシにゴマカシを重ねるうちに、どんどん事態がボロクソになっていくという。しかし、こんなしょーもないネタばっかりで、よく2時間も引っ張るよな~。観てる間は笑ってばっかりだけど、観終わってから家に帰って思い出して、「あの劇はいったい何だったんだ?」って考え込んでしまうぞ。
あ~私のお気に入りのシーンは、ワイフその1さんが下着姿で寝室からキャーッ!!て叫んで飛び出してくるシーンね。それもご丁寧に2度も。観ていて、ぐらぁ~っときました。もっと観てみたいです。
あ、そういえばパンフに劇団代表の言葉が書いてあって、
「‥‥だって、この作品、今日観ればわかりますが、非常に不道徳ですから。」
だってさ。はい、観ましたよ。否定はしません、おっしゃるとおり非常に不道徳で。
でもパンフの隅っこには、はっきり書いてあるじゃありませんか。
主催
水戸市 水戸市教育委員会
いいんですかぁ~~~~~っ!?!?!?
2009年10月25日
《転載8/19》観劇・『クロノス』観てきた
8月14日、第42回水戸市芸術祭・演劇フェスティバル初日。
茨城大学演劇研究会による『クロノス』を観劇。
【あらすじ】
物質を過去に送り出すことができる機械、クロノス・ジョウンター。
吹原は研究員として、この機械の開発に携わっている。
ある日、研究所の近くで火災が発生。死亡者の中には、吹原が密かに思いを寄せていた来美子の名前があった。
【感想】
SFじゃよくありがちなタイムワープ物。この設定見た時、私は以前に見た映画『バタフライ・エフェクト』を思い出した。恋人に待ち受ける悲惨な未来を変えようと、主人公が何度も過去にタイムワープするのだが、そのたびに未来が悪い方向へ進んでしまい、自分の人生もどんどんボロクソになっていく。映画のラストはハッピーエンドと言うにはほろ苦い結末で、「自分が大きな犠牲を払わなければ未来は変えられないのだ」と納得した。この『クロノス』のラストについても同じことがいえる。
で、『クロノス』について一つ言っておきたいけど、
「これって、思いっきりギャグにしてもよかったんじゃないの?」
主人公の吹原くんが一生懸命すぎる。いや一生懸命なのはいいんだけど、一生懸命すぎるとかえって笑えてくる。
「ここまでやるあんたって、バカ?」
恋は人を盲目にしてしまうんだよ。思い出してみるとコミカルなシーンがたくさんあったし、幾度かは観客席から笑いが聞こえてたけど、全体を通して皆さんじ~っと息を呑んで舞台に釘付けって感じで、真面目に見てた印象があるな。ここで笑ってもいいんじゃない? ってシーンで笑い声が聞こえない時も結構あったし。
キャラクターについて言えば、主人公よりもむしろ彼を取り巻く人間の方に興味が湧いた。何度も過去へワープしてその度に失敗する主人公。最初は「バカなことやめろ!」と反対していた周りの人たちも、長い時が経つにつれてやがて彼に共感して、助けの手を差し伸べるようになる。タイムワープを続けてばっかりの主人公と、普通に人生送っている人達の間で、生きている時間のギャップが大きくなっていくんだけれど、主人公が若者の一途さで同じ失敗を何度も繰り返している間に、周りの人間が老成して達観しちゃったようになっていくのが、面白いと思った。
ラスト、主人公はタイムワープによるとんでもないペナルティーを背負いながらも、とりあえずハッピーエンドと呼べる結末を迎えるのだけど、欲を言えば私はその後を知りたい。主人公のその後の人生、どうなっちゃったの? どこで何して生きてるの?
茨城大学演劇研究会による『クロノス』を観劇。
【あらすじ】
物質を過去に送り出すことができる機械、クロノス・ジョウンター。
吹原は研究員として、この機械の開発に携わっている。
ある日、研究所の近くで火災が発生。死亡者の中には、吹原が密かに思いを寄せていた来美子の名前があった。
【感想】
SFじゃよくありがちなタイムワープ物。この設定見た時、私は以前に見た映画『バタフライ・エフェクト』を思い出した。恋人に待ち受ける悲惨な未来を変えようと、主人公が何度も過去にタイムワープするのだが、そのたびに未来が悪い方向へ進んでしまい、自分の人生もどんどんボロクソになっていく。映画のラストはハッピーエンドと言うにはほろ苦い結末で、「自分が大きな犠牲を払わなければ未来は変えられないのだ」と納得した。この『クロノス』のラストについても同じことがいえる。
で、『クロノス』について一つ言っておきたいけど、
「これって、思いっきりギャグにしてもよかったんじゃないの?」
主人公の吹原くんが一生懸命すぎる。いや一生懸命なのはいいんだけど、一生懸命すぎるとかえって笑えてくる。
「ここまでやるあんたって、バカ?」
恋は人を盲目にしてしまうんだよ。思い出してみるとコミカルなシーンがたくさんあったし、幾度かは観客席から笑いが聞こえてたけど、全体を通して皆さんじ~っと息を呑んで舞台に釘付けって感じで、真面目に見てた印象があるな。ここで笑ってもいいんじゃない? ってシーンで笑い声が聞こえない時も結構あったし。
キャラクターについて言えば、主人公よりもむしろ彼を取り巻く人間の方に興味が湧いた。何度も過去へワープしてその度に失敗する主人公。最初は「バカなことやめろ!」と反対していた周りの人たちも、長い時が経つにつれてやがて彼に共感して、助けの手を差し伸べるようになる。タイムワープを続けてばっかりの主人公と、普通に人生送っている人達の間で、生きている時間のギャップが大きくなっていくんだけれど、主人公が若者の一途さで同じ失敗を何度も繰り返している間に、周りの人間が老成して達観しちゃったようになっていくのが、面白いと思った。
ラスト、主人公はタイムワープによるとんでもないペナルティーを背負いながらも、とりあえずハッピーエンドと呼べる結末を迎えるのだけど、欲を言えば私はその後を知りたい。主人公のその後の人生、どうなっちゃったの? どこで何して生きてるの?
2009年05月12日
来ましたですよ
今日、家に帰ると水戸市民演劇学校から通知のハガキが届いてた。
「あなたは、受講生に決定いたしましたのでお知らせいたします。」
やったね。で、続きがある。
「つきましては、下記の日程で入校式及び第一回目の授業(15:00~18:00)を行いますのでご出席下さい。」
いきなり授業かよ。ま、いいけど。
「※動きやすい服装、室内シューズ、足袋(地下足袋不可)をご持参の上、ご参加ください。」
だってさ。服装と室内シューズはともかく、足袋ねぇ。生まれてこの方、履いたこともないけど。地下足袋じゃないやつ、ワークマンに売ってるかしらん?
「あなたは、受講生に決定いたしましたのでお知らせいたします。」
やったね。で、続きがある。
「つきましては、下記の日程で入校式及び第一回目の授業(15:00~18:00)を行いますのでご出席下さい。」
いきなり授業かよ。ま、いいけど。
「※動きやすい服装、室内シューズ、足袋(地下足袋不可)をご持参の上、ご参加ください。」
だってさ。服装と室内シューズはともかく、足袋ねぇ。生まれてこの方、履いたこともないけど。地下足袋じゃないやつ、ワークマンに売ってるかしらん?
2009年05月07日
キミトジャグジー観客参加型打ち上げパーティー
5月5日、最終日の公演を見終わった後、俺は水戸演劇学校への入学申し込み書のための写真を用意したりとか、色々やっているうちに打ち上げパーティーの時間が来た。
会場は俺の泊まっているホテルから歩いて2~30分くらいの場所にあるハワイアンダイニング。遅れちゃマズいと思って早めに行ったら、誰もいない宴会場に一番先に着いちゃったよ~。
観客参加型って何じゃそりゃ? とか思ったけど水戸はすごいね。集まってきたお客さん、キミジャグメンバーの友達とか、演劇学校の同期とか後輩とか、話しているのを聞いてみるとみ~んなどっかでつながってる。
つくば市から1人でやって来たのは、俺くらいみたいなもんで。
ちょうど真向かいの先に座っていたのが、キミジャグのホラグチさん。
「キミジャグと知り合ったきっかけは何ですか?」
「実は今年の初め、水戸芸術館で『北京の幽霊』という劇があって」
(と言いつつ、携えてきクリアファイルの中にある『北京の幽霊』のフライヤーをを見せる)
「それを観に劇場へ行ったら、たまたまキミトギャグジーの『リトルウェッジの魔女』のフライヤーをもらって」
(と言いつつ、クリアファイルのページをめくって『リトルウェッジの魔女』のフライヤーを見せる)
「何だかよく分からない劇団だったけど、怖いもの見たさで観に行ったらすっかりハマってしまって‥‥」
なんて話をしていたら、俺の隣にいた人が、劇団のチラシをたくさん詰め込んだ俺のクリアファイルに気がついて、
「あっ、マニアがいるぞ!」
あのな~。
パーティーじゃ、久しぶりに飲んだな。
生ビールをジョッキ3杯。
モスクミュールをグラス2杯。
それに、ブルドッグを小グラス1杯
とりあえず、覚えているのはこれだけ。
食い物の方は、数限りなしで食いまくり。ハワイアンダイニングというから、パイナップルを乗っけたロコモコ丼とか出てくるかと思ったら、料理はフライドチキンとか海老のから揚げとかスパムミートの巻き寿司とかのよくある宴会料理。公演中に誕生日迎えたメンバーがいたので、ろうそく付きのイチゴケーキが出て、みんなでハッピーバースデイの大合唱。俺も食ったよ、ケーキを。それもケーキのイチゴ狙いで。
2次回はカラオケだったけど、俺は色々と用事があったもんで断って帰った。残念だな、カラオケだったら歌えるのが色々あったのに。
会場は俺の泊まっているホテルから歩いて2~30分くらいの場所にあるハワイアンダイニング。遅れちゃマズいと思って早めに行ったら、誰もいない宴会場に一番先に着いちゃったよ~。
観客参加型って何じゃそりゃ? とか思ったけど水戸はすごいね。集まってきたお客さん、キミジャグメンバーの友達とか、演劇学校の同期とか後輩とか、話しているのを聞いてみるとみ~んなどっかでつながってる。
つくば市から1人でやって来たのは、俺くらいみたいなもんで。
ちょうど真向かいの先に座っていたのが、キミジャグのホラグチさん。
「キミジャグと知り合ったきっかけは何ですか?」
「実は今年の初め、水戸芸術館で『北京の幽霊』という劇があって」
(と言いつつ、携えてきクリアファイルの中にある『北京の幽霊』のフライヤーをを見せる)
「それを観に劇場へ行ったら、たまたまキミトギャグジーの『リトルウェッジの魔女』のフライヤーをもらって」
(と言いつつ、クリアファイルのページをめくって『リトルウェッジの魔女』のフライヤーを見せる)
「何だかよく分からない劇団だったけど、怖いもの見たさで観に行ったらすっかりハマってしまって‥‥」
なんて話をしていたら、俺の隣にいた人が、劇団のチラシをたくさん詰め込んだ俺のクリアファイルに気がついて、
「あっ、マニアがいるぞ!」
あのな~。
パーティーじゃ、久しぶりに飲んだな。
生ビールをジョッキ3杯。
モスクミュールをグラス2杯。
それに、ブルドッグを小グラス1杯
とりあえず、覚えているのはこれだけ。
食い物の方は、数限りなしで食いまくり。ハワイアンダイニングというから、パイナップルを乗っけたロコモコ丼とか出てくるかと思ったら、料理はフライドチキンとか海老のから揚げとかスパムミートの巻き寿司とかのよくある宴会料理。公演中に誕生日迎えたメンバーがいたので、ろうそく付きのイチゴケーキが出て、みんなでハッピーバースデイの大合唱。俺も食ったよ、ケーキを。それもケーキのイチゴ狙いで。
2次回はカラオケだったけど、俺は色々と用事があったもんで断って帰った。残念だな、カラオケだったら歌えるのが色々あったのに。
2009年05月07日
キミトジャグジー大人の第8回公演『こども』
わざわざ水戸まで観にいった劇の報告をばブログにて。地元つくばのブログと、mixiの両方に掲載だよん。
うわはははははっ!! 2回も観ちまっただよ~!!
んでもコントの劇なのに、最初に観た時よりも2度目に見た時のほうが面白かったのはどういうわけ?
これは3つの小劇のオムニバス。順を追って感想とか書いてみよう。
『あの子は僕のスイーツ』
これが第1作。はい、とぉ~っても競争キビシイ~アイドル業界のお話です。
実は私、この劇見て初めて、いつも劇団のサイトをにぎわせているあの一番背の高いハイドルの正体が、後でバリバリのヤクザを演じる石川毅さんだってことに気付きました。前作『リトルウェッジの魔女』でもあのボディライン丸出しのフリフリコスチュームで登場してたけど、それがあの憎き敵国軍人コーザ殿と同一人物が演じていただなんて、うわぁ~っ!! まるで気がつかなんだ~っ!!
でもでもね~、アイドルのヒロイン織笠さん押しのけて目立っちゃってる山口里美ちゃん、引き立て役アイドル未満でがんばってる山口里美ちゃん、どこからど~見たってまるで小学生にしか見えないじゃありませんか~っ!! 本人は2●歳の成年だって言ってるし、ブログじゃスーパーでバイトしてるとか書いてるし、事実その通りなんだけど、概観ど~見たって小学生ですよ~!! いいんですかぁ~あんな小学生にしか見えないあの方に、なんだか露出度高すぎて小学生にしてはまだ早すぎるみたいなフリフリのピンク衣装着せてニコニコ顔で歌って踊らせちゃって、その挙句に「イッパツ●●たい」とか過激なセリフしゃべらせちゃってぇ。マニアに狙われちゃうじゃないですかぁ。もしかしたら犯罪になっちゃいますよ。これがアメリカだったらお客に通報されて、いきなり銃持ったSWATが劇場に乱入してきて、関係者一同、児童なんたらかんたら禁止法違反で逮捕されて刑務所にブチこまれかねませんよ~!!
‥‥な~んておバカなことを思わず考えちまったじゃないか~。里美ちゃん、みんな君がかわいすぎるからいけないんだ~っ!!(魂の絶叫)
‥‥え? 今じゃ小学生だってあんな恰好あたりまえ? それがアイドルの世界だって? いいのか今の日本こんなんで?
『バビゴン』
次、2作目。な、なんですかこのバビゴンって‥‥。正直言って私、あんなのにご近所に住んでて欲しくありません。家の中に入ってくるなんてまっぴらゴメンです。仕方ないじゃありませんか、人間は中味よりも外見で判断するものです。はい、最後はお見事なハッピーエンドでしたね~、一家円満まるく収まってめでたしめでたし。お~いバビゴン、今度は×××××××××××××××××××よ~っ!!(ネタバレなので以下略っと)。
『ニンキョーゴクドーキミトジャグジー』
最後に真打ち登場、3作目がこれ。前の2作があっさりと終わっちゃったんで、これもあんなのかな~って思ってたら、全然違った。前の2作はこいつの前座みたいなもん。
登場人物、ムチャクチャかっこいいです。でもやってるのはコント。ヤクザさんの任侠道のお話です。歌があります、踊りもあります。それでも笑えます。ネタバレになってしまうので、詳しくご紹介できないのが残念です。どうしても観たいという方は、DVDが発売されるのをお待ちいただくか、次の公演までお待ちください。
あ~でも劇の挿入歌の『ニンキョーゴクドーキミトギャグジー』、ノリノリの曲なのはいいけど、ことあるごとに俺の頭の中で勝手にリフレインしちゃって困っちゃうよ。
あ~また脳内スイッチ入って始まっちゃった。
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ま、それはともかく‥‥クライマックスの織笠の姐御はすっげぇキマりまくりです。これまでの全てはこのシーンの為にあったんだと納得するほど。あの『キル・ビル』と張り合ってます。そうか、赤い花びらにはこんな使い方もあったんだ~。今度、うちの劇団でもアレ、演出に取り入れてもらおうか? 色々と勉強になるな~。
うわはははははっ!! 2回も観ちまっただよ~!!
んでもコントの劇なのに、最初に観た時よりも2度目に見た時のほうが面白かったのはどういうわけ?
これは3つの小劇のオムニバス。順を追って感想とか書いてみよう。
『あの子は僕のスイーツ』
これが第1作。はい、とぉ~っても競争キビシイ~アイドル業界のお話です。
実は私、この劇見て初めて、いつも劇団のサイトをにぎわせているあの一番背の高いハイドルの正体が、後でバリバリのヤクザを演じる石川毅さんだってことに気付きました。前作『リトルウェッジの魔女』でもあのボディライン丸出しのフリフリコスチュームで登場してたけど、それがあの憎き敵国軍人コーザ殿と同一人物が演じていただなんて、うわぁ~っ!! まるで気がつかなんだ~っ!!
でもでもね~、アイドルのヒロイン織笠さん押しのけて目立っちゃってる山口里美ちゃん、引き立て役アイドル未満でがんばってる山口里美ちゃん、どこからど~見たってまるで小学生にしか見えないじゃありませんか~っ!! 本人は2●歳の成年だって言ってるし、ブログじゃスーパーでバイトしてるとか書いてるし、事実その通りなんだけど、概観ど~見たって小学生ですよ~!! いいんですかぁ~あんな小学生にしか見えないあの方に、なんだか露出度高すぎて小学生にしてはまだ早すぎるみたいなフリフリのピンク衣装着せてニコニコ顔で歌って踊らせちゃって、その挙句に「イッパツ●●たい」とか過激なセリフしゃべらせちゃってぇ。マニアに狙われちゃうじゃないですかぁ。もしかしたら犯罪になっちゃいますよ。これがアメリカだったらお客に通報されて、いきなり銃持ったSWATが劇場に乱入してきて、関係者一同、児童なんたらかんたら禁止法違反で逮捕されて刑務所にブチこまれかねませんよ~!!
‥‥な~んておバカなことを思わず考えちまったじゃないか~。里美ちゃん、みんな君がかわいすぎるからいけないんだ~っ!!(魂の絶叫)
‥‥え? 今じゃ小学生だってあんな恰好あたりまえ? それがアイドルの世界だって? いいのか今の日本こんなんで?
『バビゴン』
次、2作目。な、なんですかこのバビゴンって‥‥。正直言って私、あんなのにご近所に住んでて欲しくありません。家の中に入ってくるなんてまっぴらゴメンです。仕方ないじゃありませんか、人間は中味よりも外見で判断するものです。はい、最後はお見事なハッピーエンドでしたね~、一家円満まるく収まってめでたしめでたし。お~いバビゴン、今度は×××××××××××××××××××よ~っ!!(ネタバレなので以下略っと)。
『ニンキョーゴクドーキミトジャグジー』
最後に真打ち登場、3作目がこれ。前の2作があっさりと終わっちゃったんで、これもあんなのかな~って思ってたら、全然違った。前の2作はこいつの前座みたいなもん。
登場人物、ムチャクチャかっこいいです。でもやってるのはコント。ヤクザさんの任侠道のお話です。歌があります、踊りもあります。それでも笑えます。ネタバレになってしまうので、詳しくご紹介できないのが残念です。どうしても観たいという方は、DVDが発売されるのをお待ちいただくか、次の公演までお待ちください。
あ~でも劇の挿入歌の『ニンキョーゴクドーキミトギャグジー』、ノリノリの曲なのはいいけど、ことあるごとに俺の頭の中で勝手にリフレインしちゃって困っちゃうよ。
あ~また脳内スイッチ入って始まっちゃった。
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ニンキョー♪ ゴクドー♪ キミトジャグジー♪ あ、ソイヤ!!
ま、それはともかく‥‥クライマックスの織笠の姐御はすっげぇキマりまくりです。これまでの全てはこのシーンの為にあったんだと納得するほど。あの『キル・ビル』と張り合ってます。そうか、赤い花びらにはこんな使い方もあったんだ~。今度、うちの劇団でもアレ、演出に取り入れてもらおうか? 色々と勉強になるな~。
2009年04月20日
劇団新和座の旗揚げ公演『王女メディア』
これは東京・阿佐ヶ谷の劇場・かもめ座で開かれた旗揚げ公演。
なんでこれをわざわざ観にいったかというと、たまたまお呼びがかかって出向いたラジオつくばのスタジオに、なぜかこのチラシが置いてあってからで。うちの所属する劇団・バリリー座と同じく旗揚げ公演ってことで、それにスタジオにお邪魔したその日の昼間に行ってきた井の頭公園に近い場所ということで、妙に心惹かれるものがあった。
それにしても、旗揚げ公演でギリシアの古典劇をねぇ‥‥。
‥‥で、観てきたよ。
ムチャ、すげぇ。
セリフが早回しだったり、途中でつかえたり、細かい点でアラはあったけど、それを補って余りある大熱演! 観てよかった~。これが前売り券1000円のリーズナブルなお値段で観られるなんて、お財布のほうも満足感たっぷり。
主役の王女メディアがねぇ、すげぇんだよ。ここまで殺しまくる悪女なんて、私の知ってる最近の人じゃあの連合赤軍の永田洋子くらいだぞ。それにしても飽きないもんだね~人間って。はるかギリシアの時代から、裏切りと殺し合いそればっかり。
でもね。今回、上演された劇って、悲劇は悲劇なんだけど、日本人好みのソフトな演出がなされていた感じで。なんなんだよ~あのラストのシーンは~! 考えようによっては救いがあるんだけど、なんだかあのラストだけ浮いちゃってるぞ~。となれば古代のギリシアで演じられていたオリジナルがどういう劇だったか、知りたくなってきた。にしてもああいう悲劇が流行る古代のギリシアってのは、どういう社会だったんだ? よっぽど病んだ社会だったのか? そりゃこれまで本とか色々と読んでみると、自然科学や哲学が発展する反面、戦争と権力闘争が絶えなかったようだし。輝かしいギリシアの民主主義も末期には衆愚政治に陥っていたし。でも考えてみるとシェイクスピアだって、有名なのは喜劇よりも悲劇だ。リア王、マクベス、オセロ、ハムレット、それにロミオとジュリエットか。う~ん。人間ってのは喜劇よりも悲劇を好むものなのかね~?
なんでこれをわざわざ観にいったかというと、たまたまお呼びがかかって出向いたラジオつくばのスタジオに、なぜかこのチラシが置いてあってからで。うちの所属する劇団・バリリー座と同じく旗揚げ公演ってことで、それにスタジオにお邪魔したその日の昼間に行ってきた井の頭公園に近い場所ということで、妙に心惹かれるものがあった。
それにしても、旗揚げ公演でギリシアの古典劇をねぇ‥‥。
‥‥で、観てきたよ。
ムチャ、すげぇ。
セリフが早回しだったり、途中でつかえたり、細かい点でアラはあったけど、それを補って余りある大熱演! 観てよかった~。これが前売り券1000円のリーズナブルなお値段で観られるなんて、お財布のほうも満足感たっぷり。
主役の王女メディアがねぇ、すげぇんだよ。ここまで殺しまくる悪女なんて、私の知ってる最近の人じゃあの連合赤軍の永田洋子くらいだぞ。それにしても飽きないもんだね~人間って。はるかギリシアの時代から、裏切りと殺し合いそればっかり。
でもね。今回、上演された劇って、悲劇は悲劇なんだけど、日本人好みのソフトな演出がなされていた感じで。なんなんだよ~あのラストのシーンは~! 考えようによっては救いがあるんだけど、なんだかあのラストだけ浮いちゃってるぞ~。となれば古代のギリシアで演じられていたオリジナルがどういう劇だったか、知りたくなってきた。にしてもああいう悲劇が流行る古代のギリシアってのは、どういう社会だったんだ? よっぽど病んだ社会だったのか? そりゃこれまで本とか色々と読んでみると、自然科学や哲学が発展する反面、戦争と権力闘争が絶えなかったようだし。輝かしいギリシアの民主主義も末期には衆愚政治に陥っていたし。でも考えてみるとシェイクスピアだって、有名なのは喜劇よりも悲劇だ。リア王、マクベス、オセロ、ハムレット、それにロミオとジュリエットか。う~ん。人間ってのは喜劇よりも悲劇を好むものなのかね~?
2009年03月24日
あの劇団キミトジャグジーを見学
引き続き先週の3月18日の話ね。
せっかく水戸まで来たんだから、こいつも見てしまえ!!
http://kimitojacuzzi.raindrop.jp/
というわけで、気合入れて見学予定に入れた劇団キミトジャグジーの稽古、場所は水戸某所にある公民館だ。‥‥あ? でもこれってどうやって行くの?
とりあえず、公民館の一番近く止まりそうなバスに乗って、とりあえず終点で降りたけど、そこから歩く歩く歩く。‥‥え? ここはどこ? こんな場所にホントに公民館があるの? 予定より1時間も遅れてるよー。それでも「何か見えない力が~俺を動かしてい~る~」みたいに歩いて歩いて‥‥。
あーでも無事についた。人気のない夜の公民館、その中で稽古場の会議室だけがやったら賑やかで、ドアを開けて入ってみたら3人一列で歌いながらダンスの練習やってる。
「右手がお留守なの、何とかし~て~♪」
相変わらずアヤしくてワケのわからんパワフルなノリだな~。挨拶済ませると、椅子に座ってじぃ~っと見学。しかし『リトルウェッジの魔女』を観た時は、観客席から舞台までかなり距離があったけど、今日は練習とはいえすぐ目の前で観ると迫力あるな~。ほんの2m先にあの憎き敵国軍人コーザ殿のド迫力なお顔があったりして。でも話によれば「本番ではもっと距離が近くなりますよ」だってぇ~!?!?!? どんな場所でやるんだよ、今度の舞台は!?
練習中の劇の内容、今度もギャグだコントだ。あいかわらずワケワカンネーぞ。
「チンジャオロース、マーボードーフ、コチジャン、XOジャン」
あと何だ? オーギョーチーだったか? それともホイコーローか? あまり書くとネタバレになるからやめとくぞ。
休憩時間に団員の方々とちょっとお話。以前に書いたブログのことも話題に出て、
「宣伝、ありがとうございます」
「あんなので宣伝になるのかな~?」
「でも、最初はあれ読んでドキドキしました」
これは意外。
「え? なんかドキドキすること書きましたっけ?」
「最初のうち、これが劇団への批判カキコだったらどうしようかと。最後まで読んで、ほっとしました」
あ、なるほどね。納得。ノリと勢いでムチャクチャ書いてるし。
ついでに俺が入ってる地元の劇団バリリー座の話題とか。その公演が今週の土曜だって告げると、
「そんな時に、水戸に来てる場合なんですか~?」
言われてしまった。でも今さらじたばたしたって仕方ねぇ~。
水戸市民演劇学校の話も色々出たな。だって団員の方々、あの演劇学校出身の人ばっかりなんだぞ~。何でも学校の先生は。
「え~!? 『北京の幽霊』で幽霊やった、あの人ですかぁ~!?」
「学校でもあんな感じですよ」
怖いぞ~怖いぞ~怖いぞ~。
あ~ついでに書いておくけど、バリリー座の旗揚げ公演は無事に終了しましたよん。これでこの話、堂々とブログに公開したって座長さんには叱られませんもの。だけどここだけの話、たとえアマチュア劇団にせよ俺が主役やってるってのが未だに信じられん。
せっかく水戸まで来たんだから、こいつも見てしまえ!!
http://kimitojacuzzi.raindrop.jp/
というわけで、気合入れて見学予定に入れた劇団キミトジャグジーの稽古、場所は水戸某所にある公民館だ。‥‥あ? でもこれってどうやって行くの?
とりあえず、公民館の一番近く止まりそうなバスに乗って、とりあえず終点で降りたけど、そこから歩く歩く歩く。‥‥え? ここはどこ? こんな場所にホントに公民館があるの? 予定より1時間も遅れてるよー。それでも「何か見えない力が~俺を動かしてい~る~」みたいに歩いて歩いて‥‥。
あーでも無事についた。人気のない夜の公民館、その中で稽古場の会議室だけがやったら賑やかで、ドアを開けて入ってみたら3人一列で歌いながらダンスの練習やってる。
「右手がお留守なの、何とかし~て~♪」
相変わらずアヤしくてワケのわからんパワフルなノリだな~。挨拶済ませると、椅子に座ってじぃ~っと見学。しかし『リトルウェッジの魔女』を観た時は、観客席から舞台までかなり距離があったけど、今日は練習とはいえすぐ目の前で観ると迫力あるな~。ほんの2m先にあの憎き敵国軍人コーザ殿のド迫力なお顔があったりして。でも話によれば「本番ではもっと距離が近くなりますよ」だってぇ~!?!?!? どんな場所でやるんだよ、今度の舞台は!?
練習中の劇の内容、今度もギャグだコントだ。あいかわらずワケワカンネーぞ。
「チンジャオロース、マーボードーフ、コチジャン、XOジャン」
あと何だ? オーギョーチーだったか? それともホイコーローか? あまり書くとネタバレになるからやめとくぞ。
休憩時間に団員の方々とちょっとお話。以前に書いたブログのことも話題に出て、
「宣伝、ありがとうございます」
「あんなので宣伝になるのかな~?」
「でも、最初はあれ読んでドキドキしました」
これは意外。
「え? なんかドキドキすること書きましたっけ?」
「最初のうち、これが劇団への批判カキコだったらどうしようかと。最後まで読んで、ほっとしました」
あ、なるほどね。納得。ノリと勢いでムチャクチャ書いてるし。
ついでに俺が入ってる地元の劇団バリリー座の話題とか。その公演が今週の土曜だって告げると、
「そんな時に、水戸に来てる場合なんですか~?」
言われてしまった。でも今さらじたばたしたって仕方ねぇ~。
水戸市民演劇学校の話も色々出たな。だって団員の方々、あの演劇学校出身の人ばっかりなんだぞ~。何でも学校の先生は。
「え~!? 『北京の幽霊』で幽霊やった、あの人ですかぁ~!?」
「学校でもあんな感じですよ」
怖いぞ~怖いぞ~怖いぞ~。
あ~ついでに書いておくけど、バリリー座の旗揚げ公演は無事に終了しましたよん。これでこの話、堂々とブログに公開したって座長さんには叱られませんもの。だけどここだけの話、たとえアマチュア劇団にせよ俺が主役やってるってのが未だに信じられん。
2009年02月15日
リトルウェッジの魔女
久々の日記だ。といっても、ずっと何もやってなかったわけじゃないぞ。新年になってからも雇い止めされずに工場で働いてたし、人権活動とかそっち系にも首突っ込んでたし、土日になると公民館まで自転車で行って劇団の練習とか。ずっとこれの繰り返し。んでも先週は工場のお仕事終わると1日8時間、ぐーすか寝てたけど。ま、いいか。
んで。昨日2月14日は、ちょっと気になる劇団の公演があったんで、水戸まで行ってきたよ。
キミトジャグジー第7回公演
『リトルウェッジの魔女』
場所 茨城県立県民文化センター小ホール
http://kimitojacuzzi.raindrop.jp/
劇団名からして怪しいもんで、「もしかしたら大ハズレかもな~」とか思いながら観にいったら‥‥うわははははっ!! 劇団名の怪しさに輪をかけて、劇の方もムチャ怪しすぎ!!
ちょっち長くなるけど、フライヤーに載ってた紹介文を掲載。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
鳴り響く空襲警報、立ち昇る爆煙。
殺し合う人々、憎み合う人々。…憎む?
憎むべきは誰だ?行き場のないこの怒りの矛先は?
「この戦いは何の為の戦いなのでありましょうか。」
隊長・クダンは答える。「憎むべきは…東の森の魔女だ!」
リトルウェッジの魔女。三つの願いを叶えてくれる魔法使い。
欲深い国王の願いは叶った。「隣国の力を我が手に。」
そして戦争は起きた。クダンは東の森へ向かう、魔女を殺す為に。
しかし知ってしまう。魔女の宿命を、緋色の髪の美しさを、
そして、願いを叶えてもらう条件を。それは、魔女とのセックス。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
おいおい君たちどこまでやる気だよ~?
んで、劇が始まるやのっけから、アニメかゲームのノリでやたらハイテンション。警報鳴るし爆発音響くし、舞台が戦場になって死人が出る出る。しかも死人が出てるのにワケのわかんないコントの連続で、なんなんだよ~この劇!? あれよあれよという間に話は進んで、主人公は魔女の村へ。‥‥ちょっと待てぇーっ!! この村ってヤバくねぇ? 小学生の子どもだって観てるんだよ~。あらあら、ケバいねーちゃん達がぞーろぞろ出てくるし、舞台の上にベッドまで用意されちゃってるし、んで赤い髪の魔女が出てきたと思ったら、うわーっ!! またワケのわかんねぇコントが始まったぁーっ!! こんな時に暗黒舞踏なんかすなーっ!!
まー色々あって。劇が終わった時の感想を一言で言うと。
「病み付きになっちまったよ、オレ」
なんでもこの劇団、5月のゴールデンウィークにも公演をやるそうな。次の劇のタイトルは『子供』だ。
また観に行くぞ。
んで。昨日2月14日は、ちょっと気になる劇団の公演があったんで、水戸まで行ってきたよ。
キミトジャグジー第7回公演
『リトルウェッジの魔女』
場所 茨城県立県民文化センター小ホール
http://kimitojacuzzi.raindrop.jp/
劇団名からして怪しいもんで、「もしかしたら大ハズレかもな~」とか思いながら観にいったら‥‥うわははははっ!! 劇団名の怪しさに輪をかけて、劇の方もムチャ怪しすぎ!!
ちょっち長くなるけど、フライヤーに載ってた紹介文を掲載。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
鳴り響く空襲警報、立ち昇る爆煙。
殺し合う人々、憎み合う人々。…憎む?
憎むべきは誰だ?行き場のないこの怒りの矛先は?
「この戦いは何の為の戦いなのでありましょうか。」
隊長・クダンは答える。「憎むべきは…東の森の魔女だ!」
リトルウェッジの魔女。三つの願いを叶えてくれる魔法使い。
欲深い国王の願いは叶った。「隣国の力を我が手に。」
そして戦争は起きた。クダンは東の森へ向かう、魔女を殺す為に。
しかし知ってしまう。魔女の宿命を、緋色の髪の美しさを、
そして、願いを叶えてもらう条件を。それは、魔女とのセックス。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
おいおい君たちどこまでやる気だよ~?
んで、劇が始まるやのっけから、アニメかゲームのノリでやたらハイテンション。警報鳴るし爆発音響くし、舞台が戦場になって死人が出る出る。しかも死人が出てるのにワケのわかんないコントの連続で、なんなんだよ~この劇!? あれよあれよという間に話は進んで、主人公は魔女の村へ。‥‥ちょっと待てぇーっ!! この村ってヤバくねぇ? 小学生の子どもだって観てるんだよ~。あらあら、ケバいねーちゃん達がぞーろぞろ出てくるし、舞台の上にベッドまで用意されちゃってるし、んで赤い髪の魔女が出てきたと思ったら、うわーっ!! またワケのわかんねぇコントが始まったぁーっ!! こんな時に暗黒舞踏なんかすなーっ!!
まー色々あって。劇が終わった時の感想を一言で言うと。
「病み付きになっちまったよ、オレ」
なんでもこの劇団、5月のゴールデンウィークにも公演をやるそうな。次の劇のタイトルは『子供』だ。
また観に行くぞ。